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JFAアカデミー福島が生んだ谷川萌々子と古賀塔子

日本代表

なでしこジャパンが13年ぶりにアメリカを破ってシービリーブスカップ2025で優勝したことで、サッカーファンは盛り上がっています。

大会優勝、そして、アメリカ打破の中心はずばり長谷川唯選手の攻守にわたるプレーですが、オーストラリア戦、コロンビア戦、アメリカ戦の3試合を通して決定力を発揮したのは、谷川萌々子選手と古賀塔子選手ではないでしょうか。

JFAアカデミー13期生

谷川萌々子選手と古賀塔子選手ともにJFAアカデミーの同期生です。

2018年にJFAアカデミーに入校しました。小学校を卒業したばかりのふたりが、中学、高校とアカデミーの6年間を共に過ごしました。

その2人が、シービリーブスカップ2025のなでしこジャパンのA代表として出場し、アメリカを倒した原動力となったことに注目しています。

ABEMA サッカー 【公式】より

JFAアカデミー出身選手

JFAアカデミー福島は全国からのセレクションにより選考されます。JFAアカデミー出身選手は必ず代表選手になれるわけではありません。男子と女子それぞれ別にセレクションされます。

なでしこジャパンで活躍した選手でJFAアカデミー出身選手と言えば、菅澤 優衣香、田中 陽子がいます。1期生です。

シービリーブスカップ2025に参加した今回のなでしこジャパンで言えば、北川ひかるが5期生、松窪真心が12期生です。

JFAアカデミー出身者の特徴

全国のトレセン活動を通して才能や能力が認められた選手はJFAアカデミーのセレクションを受け、合格すると入校してトレーニングを行います。

資質の高い選手が集まり、チームの勝敗にこだわらず卒業してからの活躍を目標として育成された選手たちなので、JFAアカデミー出身者には特徴があります。

ひとつは、基本がしっかりしていることです。キック、ドリブル、ボールコントロールがバランスよくトレーニングされています。

卒業後も、所属するチームに溶け込むことが早いことも特徴です。JFAアカデミーではコミュニケーションスキルもトレーニングするので、コミュニケーション能力に長けているからです。

また、サッカーの戦術の授業を多く受けているので、理解が早く、知っているだけでなく実行する能力があります。

自身を持ったプレー、パンチ力があるプレーも特徴と言えるでしょう。ピッチに出たら常に100%の力を出すことを心がけているからです。

JFAアカデミーのトレーニング

JFAアカデミーに合格した選手を指導したことがありますが、どんな選手が選考されるのか振り返ってみると必ずしも選考時点でパーフェクトでなくてもよいのだということに気づきます。

それに気づいたのは、JFAアカデミーでのトレーニングを見学してコーチ達の話を聞いたり、リフレッシュ講習会での講義によるものです。

JFAアカデミー(福島)には、特別なトレーニングや目新しいトレーニングはありませんでした。

しかし、印象的だったのは壁打ち練習です。

学校から帰ると選手たちは軽食を食べ(当時は蒸しパンでした)、トレーニングウエアに着替えて練習場に向かいます。そこはコート内ではなく、コートの端にある壁でした。

選手たちはアップを済ますと、2m弱の高さの壁に向かってひたすらボールを蹴り続けていました。
止めて蹴る、止めて蹴るの繰り返しで、両足のいろいろな部位を使って延々と続けられました。

コーチが「ヤメ」というまで続けられます。

当時のコーチに話を聞く機会がありました。

スキルはここ(アカデミー)に来てからでも身につく。繰り返し練習で正確さや力強さは身につく。
ただし、飽きずに集中して練習することができる性格は必要だ。

飽きてしまう選手はわざと壁の上を狙って蹴る。ボールをとりに行くことで休憩できるからだ。

サッカー上達に近道はない。ひたすら繰り返し練習を続けるだけだ。それを続けられるのも能力であり、才能と言える。

との話を聞きました。

今回、あらためて、JFAアカデミー出身者の能力と今回のシービリーブスカップに参加したなでしこジャパンの谷川萌々子、古賀塔子、松窪真心そして北川ひかるのプレーの基礎になっているなと思いました。

チャンスの嗅覚

サッカーにはチャンスとピンチがあるが、チャンスやピンチを感じとるセンスは小学生の頃から意識して身につけて欲しいと考えています。

谷川萌々子がミドルレンジやロングレンジからのシュートで注目されているのは、GKの位置やボールを持った位置から判断しチャンスを感じ取っているから迷いのないシュートにつながっていると考えられます。

代表戦だけでなく小学生時代を含め、所属するチームで遠目からのシュートを打って来た経験もあるだろう。特に、6年間育てられたJFAアカデミーでのトレーニング効果は大きいと考えられます。

古賀塔子がアメリカ戦で見せた決勝ゴールは、長谷川唯のFKのこぼれ球を押し込んだものです。


FKのこぼれ球を押し込むというサッカーのセオリー中のセオリーをアメリカ戦で臆することなく実行できるセンスも古賀の持ち味であり、JFAアカデミーで培ったものだと考えられます。

こうして考えると、北川ひかる選手のFKや思い切りのよいクロス、シュートと共通するものがありますね。

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