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リフティングが10回できない子は1回目が出来ない

キック

小学生でボールリフティングが10回できない子に、毎日練習して10回できるようになろうってコーチングはちょっと無理があるように思います。

リフティングが10回できない子は、きっと1回、1回が不安定で、もっと言えば、まともに1回できていない可能性が大です。

リフティングで悩んでいるなら、以下の記事を読んでみてください。まもなく有料にする予定です(笑)

地面から始めないこと

リフティングが10回できない子は、地面においたボールから始めないこと。手で持って始めましょう。

これは、小学生に限らず中学生でも高校生でも大人でもオッサンでも同じです。地面にあるボールをリフト(浮かす)ことは、リフティング10回より難しいです。

手を使うと上達しない、足から始めなさい!というコーチがいたら、きっとそのコーチはリフティングを指導しているのではなく、足でボールを扱うことを指導しているのでしょう。無視です。

手から始めることは意外にむずかしい

手で持ったボールを足で蹴ってキャッチ。これを目指します。手で持ったボールを蹴るなんて誰だってできるだろう、超カンタン。

そう思う人はやってみるといいです。というか、リフティングが10回できない小学生は1回目ができません。

両手でボールを持ち、パッと手を離してボールを落とします。

10回できない小学生は、この落とし方がうまくできません。落とすことはできても落とす位置がわからないです。

両腕を伸ばしてボールを落とすのですが、ボールを足が届かない位置に放り投げる子が意外に多いものです。

足でボールを扱う以前の問題として、手でボールを扱うことができない子もいます。上に放り投げてキャッチしたり、地面にバウンドさせたり、誰かとキャッチボールしたり、という経験が少ないのかも知れません。

その経験がないのに、足でボールを扱って、仲間とパス交換するサッカーはどれだけ難しいか、大人には想像できないかも知れません。

でも、心配はいりません。子供は大人の何十倍も慣れるのが早く、覚えるのが早いです。

小学生年代は発育発達における可塑性が高いです。つまり、粘土のようにいろいろなものに形を変えやすいということです。

足のどこにボールを当てるか

さて、ボールを落とす位置ですが、これには個人差があるものの、セオリーもありますので、トライsてみてください。

インステップリフティングの場合は、足の甲でボールを蹴り上げますが、この足の甲がくせものです。

足指の付け根から足首まで足の甲ですが、ボールが当たる場所は1点で、点の大きさはコインくらいのイメージを持った方がいいでしょう。

リフティングを教える人はいろいろな方法で指導しますが、いわゆるフリースタイルでリフティングをする人たちは足指の付け根でボールを捉えているようです。

YOUTUBE動画でも足指の付け根で蹴るという解説をよく見かけます。大人がフリースタイルでやる分にはよいですが、小学生の足指ではボールの重さ、落ちる勢いに負けてしまいます。

リフティングが上達してからチャレンジしましょう。

では、小学生でリフティングが10回できない子はどこでボールを蹴り上げればいいのでしょうか。

それは、足指の付け根よりももっと足首よりです。足の甲の一番高いところと言いたいですが、一番高いところってどこ?ってなるでしょう。

裸足にならないとわかりません。裸足になって足首をまっすぐに伸ばし・・・このまっすぐができない子もいます。足首から足指の間でこんもりと盛り上がっている場所です。

小学生でリフティングが10回できない子の場合は、この場所から足首よりの場所でボールを蹴ることをオススメします。

足首がボールに負けないことがボールを蹴る前提条件です。1回、2回じゃなく何十回も蹴る場所なので、ボールが弾みやすく足の負担が少ない場所がいいです。

足首をクイッと曲げない

リフティングが10回できない小学生がリフティングをする様子を見ると、圧倒的に足首をクイッと曲げてボールを蹴ろうとしています。

この気持ち、すごくよくわかります。ボールを上に蹴り上げるのですから、足首がクイッて動くのはむしろ自然です。

しかし、サッカーのリフティングでは足首をクイッとしないというきづくには時間がかかるものです。

リフティングが上手な人の蹴り方を見て真似しようにも、まさか足首をクイッと曲げていないなんて思ってもいないです。そして、自分の足首がクイッと曲がることでボールが真上に上がらないってことも気づかないものです。

蹴る場所が足の甲の足首寄り、と教えられても、足首をクイッと曲げてしまいます。どうすればいいのでしょうか。

足首を伸ばすって言葉のワナ

ボールを蹴る足の足首を伸ばす、まっすぐにするって言葉があるけど、これ、半分当たっているけど、半分当たっていない。というのは・・・

足首を伸ばすと足の甲の足首側がボールに当たりやすくなるけど、普通に立って足首をピンと伸ばすと図のようにボールは向こうに行ってしまいます。

足首を伸ばすといっても実はピンとは伸ばしていないのです。つま先を地面に向けず、正面に向けるというか、足の甲が地面と平行になればいいってことです。

ボールを蹴る高さや膝の位置

足首をクイッとまげずにボールを真上に蹴り上げるにはどうすればいいのでしょうか。

まず、地面に足を着けます。利き足です。利き足がわからない子も多いです。箸を持つ方の足でよいでしょう。レフティになりたいなら左足でよいでしょう。

足が地面に着いた状態から、落ちてくるボールを真上に蹴る、ボールの高さは胸くらいの高さまで。

ボールを当てる足の場所は足の甲で足首寄り。

この条件で蹴り続けるわけです。

動作を分解すると、膝をあげて、膝下を振って、シューズの甲をボールに当てる・・・という動きになります。

膝の高さは地面から何センチで、足を曲げる角度は何度で、膝下を振る早さは・・・・なんてことは教えなくていいです。

感覚でつかんでください。リフティングはボール感覚をよくするための練習です。ボールフィーリングの練習と言われています。

だから、1回、2回と成功することで感覚を養うわけです。

見て、感じて覚えるリフティング

サッカーに限らずスポーツは「見て覚える」ことでしか上達しません。

足の甲のどこに当てるとか、足首をクイッと曲げないとかを教えるのは、本人が気づかないからです。

手を離して落ちてくるボールをどれくらいの力で蹴ればどれくらいの高さになるのか。

これは、自分で覚えてさせてください。

子供たちはなかなか上手くできないでしょう。高く蹴り過ぎたり、ボールが向こうに飛んでいったり、逆に自分に向かって来たり、100回やっても理想に近いキックは1回もないこともあります。

1回づつ成功させる

リフティングをけん玉と比較してみます。それはリフティングの成功はどうやって判断するかを考えるためです。

けん玉の成功の形は玉に剣が刺さった形です。成功と失敗がひと目でわかります。自分の目でも他人の目でも一目瞭然です。紅白歌合戦のアトラクションに使われるくらいですから。

リフティングはどうでしょうか。成功の形はありますか。成功の形は2回とか3回続いた時ですか。

不安定な体勢で、足をグイーンと伸ばして2回触ったとします。それを見て大人が「凄いね、2回できたね」と褒めますか?いやいや、褒めてしまうようです、子供が真剣にやっているからそれを認めたい気持ちで。

手で持ったボールから始めたなら、足で蹴ったボールを手で持って始めて成功です。遠くへ蹴り飛ばした2回よりも、手でキャッチできた1回が成功です。

けん玉のように成功の形を定義するなら、手でキャッチすることです。しかも両手で。

2回足で蹴って手でキャッチ、3回足で蹴って手でキャッチ。こうして上達していくのですが、そんなに急がなくていいです。

1回蹴って手でキャッチをまず成功させましょう。1回蹴って手でキャッチを10回目指します。

地味ですが、これをやらないから、何年生になってもリフティングが10回もできないんです。

子供というよりはコーチや大人の責任では?と言いたいくらいです。

ボールの空気圧を甘くする

サッカーボールの空気圧は0.6〜0.7気圧(8.5〜10 psi)です。試合の時にレフリーが空気圧を図って確かめます。

正直、硬いです。人工芝の上をよく転がるボールも、いざトラップしすると弾いてしまうことがよくあります。

硬いボールはわずかなタッチミスを許しません。足のスイートスポットに当たらなければ正直にあちらこちらに飛びます。

ところが、空気を少し抜いて甘くすると、わずかなタッチミスを見逃してくれます。これは足の接地面積が大きくなることも関係していますし、ボールの反力が小さくなることも影響しています。

リフティングでミスを連続してしまう子の場合、空気圧を少し抜くことでミスしずらくなります。

目安は空気圧を50%以下、約0.3気圧(0.4psi)にします。抜きすぎると弾まなくなるので注意です。

ボディバランスに原因がある

リフティング上達には、ボールタッチの感覚をよくすることの外に、体のバランスをよくする必要があります。

瞬間でも片足で立ってボールを扱うわけで、片足立ちでバランスが取れないとボールを蹴る足の角度や力加減も安定しません。

これらは慣れが必要です。

サッカーの基本は3つのBと言われます。Ballcontrol、Bodybalance、Brainです。

Brainについては別の記事で詳しく解説します。

ボディバランスは片足立ちだけの能力をさすものではありません。転ばないこと、転びそうになってもリカバリーすることなども含みます。

リフティングしていると、タッチミスでボールが意図しない方向に飛ぶこともあります。その時にバランスを崩さず次のキックができることで落とさずにボールを蹴ることができます。

リフティングのメリットの中で大きなものはこの点なのかも知れません。

リフティングはやらなくてもいい

スポーツは自分の感覚で覚えていくものです。ここを覚えるのに時間がかかるようであれば、リフティングは飛ばしてしまっていいと思います。

ボールリフティングができないとパスプレーやドリブルができないかと言われたら、それは「ノー」です。

リフティングができなくても試合で活躍する子はいくらでもいます。ただし、その子がサッカーを続けていく道に必ずリフティングはついて回るでしょう。

苦手だからやらないという年代は小学生年代だけです。中学や高校に進むと、リフティングくらいなぜできないの、たかがリフティングなのに・・・という年代が待ち受けています。

なので、小学生年代ではインステップのリフティング100回くらいはできた方がいいです。

インステップリフティングが100回できる子は、インサイドやアウトサイドのリフティングも20回くらいはできます。苦手な足(左足)のアウトサイドリフティングが一番むずかしいかも知れませんがそれでも、10回はできるでしょう。

リフティングをボール遊びととらえて、遊び感覚でやれるようになれば上達は早いです。

小学生でどうしても10回できない子でも、試合に出ればパスを受け、パスを出し、ドリブルをして、シュートは打てるでしょう。相手からボールを奪い、空中にあるボールを競り合うこともできるはずです。

サッカーが楽しい、もっと上手くなりたいと思う子は、リフティングにも自分から向かっていくはずです。

試合でそこまで活躍していないけど、試合に出たいと思っている子の基礎練習としてリフティングを取り入れるなら、リフティングに真剣に取り組むことが近道かも知れません。

リフティングはできないよりはできた方がいい

少年サッカーにおけるリフティングは特殊です。試合で使わないのになぜ練習しないといけないの?と思う人も多いでしょう。

トレセンやセレクションの選考基準のひとつとしているチームもあるようです。

リフティングができれば他のプレーもできるだろう、という考えや、自主練習の習慣があれば当然リフティングができるだろうという考え方もあるでしょう。

50mダッシュや1500m走で足の速さを計るように、ボール扱いやボディバランスのひとつのモノサシにしているチームもあります。

小学生年代ではリフティングができると自慢できます。回数が多いことや、いろんな部位でリフティングできることが自慢になります。

しかし、試合で活躍できるか、と言われるとそうでもなかったりします。試合で活躍するには相手とのぶつかりあいなど、フィジカルやメンタル面の強さが求められます。

そのようなプレーが苦手だけれど、自分にはこんなスキルがある。そう言わんばかりにリフティングに取り組む子もいます。これは本末転倒です。

試合で活躍する選手が標準装備しているもの、それがリフティングくらいに思っていればいいでしょうか。

サッカーは手より不器用な足で丸いボールを扱うことで、何が起きるかわからない面白さがあります。

何が起きるかわからないから正確なプレーや思い通りのプレーができるようにスキルを磨く。

立つこと、バランスを取ることに使う足で、ボールを扱うなんてどうかしているサッカー。

バスケットボールなら足と手が分業だけど、サッカーは足で全てをこなさなければならない。ほんと、どうかしてますね。

サッカーを楽しいと思った子どもたちがより楽しいサッカーを続けるためにも、紹介したやり方が役に立てば幸いです。

リフティングは落としてもいい

リフティングは落とさずに蹴ることを目標にしますが、10回連続を目指している時に3回目で落としたらまた1回目から続ければいいです。

落としたらまた続ければいいです。がっかりしている時間があったらボールを拾ってさっさと始めればいいです。

少なくともシューズのせいではないので、足をまじまじ見る必要はありません。

落としたらまた続ける様子を見て変なことをいうやつが変です。気にせずやりましょう。

世界中のサッカー選手で、リフティングでボールを落としたことがない選手はいません。

どんどん落として、どんどん上手くなりましょう。

もし質問があったらツイッターのDMだと返信できるかも知れません。

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