令和になって1ヶ月。今年度最初の県大会が行われました。
この日のためにトレーニングを積んで来ましたが、試合をしてみるとさまざまな課題がありました。
コーチのメモにはどんな内容が書いてあったのか。備忘録の意味も含めて綴ってみます。
アタッキングサードにボールを運べない
シュートを打つためにはアタッキングサードにボールを運ぶ必要があります。
しかし、なかなかアタッキングサードにボールを運べません。
現状はこんな感じです。
・ボールを運ぼうとして中央から前線にフィードを繰り返すがボールをロストしてピンチを招く
・ゴールキーパーからのパントキックが中央に偏り、相手選手のヘッドで弾き返され、ピンチを招く
・パントキックやクリアーボールはサイドに散らす。
サイドの選手がトラップ出来ない場合はタッチラインを割るが相手チームの速攻は避けられる。
下げたボールからの縦フィード
組み立て(ビルドアップ)の途中で、相手チームの前プレを受けて、またはボールコントロールミスでチャンスとなるようなパスを出せないでいる。
こんな時に一旦、GKまでボールを下げて組み立て直すようにしている。
このボールをよく見ると、縦のロングボールを入れて一見すると、相手エンドにボールを入れた感がある。
しかし、アタッキングサードに運べない現状でもあげたように、今日の試合では相手選手がヘッドで折り返して、そのボールを相手選手が受けて相手ボールになっていた。
このような下げボールからの縦フィードは、相手がヘッドで弾き返すことを想定して、そのセカンドボールを取るところまでの意識が欲しい。
今日の対戦相手は身長も大きく、浮き玉を制することは出来なかった。
セカンドボール狙いに切り替える発想が必要と感じた。
明日闘うチームのスカウティング(リサーチ)
明日闘うチーム(A)はサイドのドリブル突破がポイントだ。8番と11番の突破力は圧巻だ。
3バックで闘う場合、対応は2枚のサイドがいる。サイドハーフとサイドバックだ。
思い切って4バックの場合はサイドバックとセンターバック。
2バックの場合も同様。
2人で抑え込めない時、むしろ上げさせて中央でクリアした方がよい。
2人以上釣り出されないようにして、中央を固める。
スルーパス対応
チームAは、スルーパスを多用する。センターからサイドへのスルーパスもある。
しかし、ラインが高いチームと対戦すると何度もオフサイドを取られていた。
ウチのチームもラインを高くしたいが、デフェンスラインの統率を誰がするかを決めて置かなければならない。
頼りになる選手B君に統率させたいが、いつもカバーの気持ちがあるためやや下がり気味になってしまう。
思い切って上げさせよう。
ファーストディフェンダーの徹底
大会に入ってテンションが高く、選手たちは相手のボールホルダーに対して2人、時には3人も反応してしまう。
これでは、疲弊を招くだけでなく、マークフリーの相手に思うようにやられてしまう。
いつものように、ファーストディフェンダーを決める「オッケーの声」を徹底させよう。
セカンドディフェンダーはボールを持たない選手を見る。
これはカバーリングやインターセプト以前の問題。
1対1の場面で勝てなければ、1対2で対応する。カバーリングの効果が如実に現れるのがタッチライン沿いである。
選手名を上げて対応の組み合わせを決めて置こう。
県大会に出るようなチームで、ボールホルダー1人に3人で行くチームは滅多に見られない。
この大会で成長して欲しいので、1人がプレスして出たボールを残る2人がカットする、という発想を持って欲しい。
チームAには前プレが効かないのでは?
チームAはパスワークが素早いので前プレをしても剥がされてしまい、消耗するだけのように思う。
うちのチームのプレスでパスミスが誘発出来るようなら、前から行ってもよいが、立ち上がり5分程度は様子を見よう。
気温も高いので体力の消耗が心配だ。冷静になれれば、パスの出所と受け手を見てプレスすることが懸命だろう。
得点出来るエリア内のシュートを逆算する
プレスの強いチームを相手に、ボールを持った地点からゴールに向けてドリブルしてシュートというシュートは
かなり高い確率でブロックされるか、GK正面に飛ぶ。
このようなシュートを「打つぞ打つぞ宣言シュート」と呼んでいる。
得点出来る場面は、相手のミスが発生した時、ダイレクトプレーで意表を突く、そしてフロッグ狙い。
サイドからのボールにワンタッチで押し込むとか、遠目からのシュートのこぼれを押し込むとか。
崩し切ることが難しい場合はこのような選択しかない。
相手チームのセンターバックは身体能力が高い選手を置くことが多い。
そのような選手からゴールを奪うためには、同じく屈強なフォワードが必要だが、そんな選手がいないウチの場合は2人、3人で攻めてゴールを狙う。
今日の収穫はFK、CKからのゴールもありセットプレーも狙えるが、これはオプションと考えたい。
3バックは門ができやすい
3バックの3-3-1は、サイドに2枚の選手を縦に並べることが出来るので対応しやすい。
ドリブル突破とサイド攻撃には意味があると思われる。
しかし、センターバックと逆サイドの選手のポジションによっては門が出来やすいので、ラインを高くしたまま
3バックをする際には、感覚を狭くすることが必要。
また、センターハーフと連動して動き、ゴール前には2人のディフェンダーがいるようにする。
3バックではサイドバックの1人は攻撃参加する。
相手が1トップであれば、2人。2トップでも3人をバックラインに残し、残る4人は攻撃に専念する。
残った3人は、相手トップのケアに1,2人。争点との間に1人を配置。こぼれ球対応とスペースのケアをする。
まとめ
以上、オリジナルの言葉が入っていますが、このようなメモを作りコーチ同士で情報交換を行っています。
試合に勝つことが目的ではなく、ポジションを理解することや、相手チームの力を判断すること。
そして、8人で闘うためには、1人、2人、3人でどのような役割をすればいいのか。
狙ったプレーが出来なかった理由、出来た理由、勝てた理由、負けた理由を感情に揺れることなく、スキル面で理解出来るように指導していきたい。
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