少年サッカーの指導で、これを徹底出来たらきっと中学生、高校生になっても伸び続ける選手になるだろう
という指導ポイントがある。

そのひとつを紹介する。

相手から遠い足でボールを扱う

なんだ、そんな事か。

知っているよ、そんな事。

という声が聞こえて来そうだ。

 

この記事を読んでいるあなたもそう思っているかも知れない。

これを書いている自分自身も十数年前はそう思っていたので、あなたをどうこう言えない。

 

相手から遠い足でボールを扱うことを
具体的に説明すると

 

ボールを扱う時には、奪いに来る相手から遠い足でボールをコントロールすること。

ドリブルでも、トラップでも、ボールを持てば必ず相手が奪いにくるもの。

その時、ボールと相手の間に自分の身体があること。

奪いにくくするための鉄則である。

 

もちろん、ボールを持つ前の動作にも当てはまる。

ボールが自分に向かって来る、相手が近づいてくるのも見える、その時に相手から遠い場所でボールを扱えるように
身体の向きやタッチする足を決めるのだ。

 

相手から遠い足でボールを扱うことは、身体の向きやボールを置く場所の判断も必要である。

 

少し難しいプレーだと言うことに気づいてもらえただろうか。

いや、それでも

 

なんだ、そんな事か。

知っているよ、そんな事。

 

という声が聞こえて来そうだ。

知っていることと、出来ることは違うことを知らないのかも知れない。

 

知っていることと出来ることの違いを知る

 

知っていることと、出来ることの違いが氷山ほどデカイことを10数年前の僕は知ることになる。

 

サッカーを長年指導していると

「出来そうで出来ない」事に出くわす。かなり多く出くわす。

 

駆け出しの頃の僕は、サッカーの指導教本やビデオ(当時はVHSも多かった)を買いあさって
サッカー指導の知識を増やす頭でっかちだった。

いや、頭でっかちでもないか。フィールドワークもやっていたらから。

 

強そうだと思うチームに頭を下げて合同練習をしたり、練習方法をパクらせて欲しいとお願いしたり。

ベンチワークを学ぼうと、ベンチの近くにビデオを設置したり(ここまでは誰もがやる)

ベンチにボイスレコーダーを置いたり(これはあまり聞いたことがない)

生情報を集めたものだ。

情報を集めたので、やはり「頭でっかち」だったな。

 

サッカー上達に役立ちそうな情報を集めて実践してみた

頭でっかちを脱出するためには、実践してみることしかない。

知っていることと出来ることの違いを味わうためだ。

 

十数年前、僕はトレセンのコーチを希望して、他チームの選手を指導する場に立つようになった。

いろいろなレベルの選手を指導するため、自分の指導力を他の指導者に観察してもらうため

とにかく刺激が大きい環境に身を置いた。

 

ある日、ボールキープをテーマにしてトレーニングを行った。

 

1対1の場面でボールを失わないことがキープのテーマだが、他のチームのコーチの指導に少々戸惑った。

「身体をもっと強くぶつけろ、サッカーは格闘技だ!」

まあ、そういう場面も必要だが、このトレーニングテーマはそれが目的か?

 

コーチ同士で話し合いを持った。

いつの間にか、身体のぶつけ方、身体の入れ方のトレーニングに変化して行った。

なんとも言えない違和感を感じながら、自分の思いを言葉に出来ずにいた。

 

すると、当時の自分よりも10歳は若く、しかし、指導歴が長いコーチがふらっと現れて

「目的はボールを奪われないことだよね、身体をぶつけるのはその方法のひとつだよね」

淡々としかし熱く語るその言葉に、自分の言いたいことはそれに近いと感じた。

 

続く・・・