2019年6月9日に宮城県ひとめぼれスタジアムでキリンチャレンジ杯の日本対エルサルバドル戦が行われました。
というよりも久保建英選手のデビュー戦が行われたという表現がピッタリでした。

久保建英選手は後半22分から出場し、ひとめぼれスタジアムは久保建英ショーの会場になりました。
ファーストタッチからシュートを放ち、パスワークに仲間入りし、エルサルバドル選手2人に囲まれても突き放すという、上手くて、しなやかで、強くて、そして賢いプレーに観衆も視聴者も僕も釘付けになりました。

久保建英選手の小学生の頃

今はもう販売していないこの本に、久保建英選手の父がどのように育てて来たのかが書いてあります。
どうにかして手にいれて欲しい本です。

この本を読んでなるほどな~と思ったことは、父の久保健史さんのサッカー観です。筑波大のサッカー部出身でサッカーについて知見があるにもかかわらず、キックについては自分で教えなかったということです。

キックだけはプロに教えてもらおうと信頼出来るプロ選手を頼ってキックを教わりました。
ドリブルなどは父と子で練習したようですが、キックだけは・・・というこだわりがデビュー戦でも異彩を放った独特のキックを生んだのかも知れません。

小学生時代はサッカー漬けではなく、野山へのキャンプにも積極的に出かけていきました。枯れ葉の山に埋もれた建英君の写真もありました。

親は子どものマネージャーとして振る舞うことがベストという久保健史さん。この言葉は僕も座右の銘のひとつになっています。

サッカー経験者であっても、子どものために一番よい選択肢は自分が手を出して教えることではないという潔さとサッカー観は、世の多くの保護者にも知って欲しいです。

息子の建英君にバルセロナのカンテラ入団テストを受けさせ、合格したというストーリーは多くのファンが知るところですが、合格までの道のりは興味深いです。

バルセロナのカンテラって何?

「俺バルサに入る」は現在、増刷されていません。手に入らない本を紹介してもしょうがありませんが、中古本が出回っているようなのでチェックしてみてください。

それと、久保建英選手のマネージメントをしている浜田満さんが監修しているこの本は在庫があるので、バルセロナの下部組織のカンテラっていったい何?久保君はどうして育てられた?という疑問に答えてくれるかも知れません。

今は神戸にいるイニエスタ選手もカンテラ出身です。久保君が10歳で合格してカンテラ時代を過ごし、往年の名選手たちが自分の子どもの頃のようだ、とか、時には「メッシのようだ」と言わしめたエピソードが有名です。

確かにカンテラの練習メニューを見聞きすると上手くなる理由がわかりますが、それだけの素材が集まっている環境で行うことに意味があるようです。

カンテラの厳しいルール

カンテラには選手にとっても指導者にとっても厳しいルールがあります。
将来はバルセロナを背負って立つ選手たちに少年の時期から厳しい環境を与えています。

自主性を育てる

ひとつは保護者からの隔離です。練習場にいったん入った選手は練習場から出るまでに保護者と接することは出来ません。
保護者は我が子がどんな指導を受けているのか、どんな話をしているのか察することが出来ません。

日本の少年サッカーでは、練習に干渉するだけでなく、試合にも干渉する場面が見られます。選手を育成するとはどういうことなのか、カンテラの指導メソッドを見るとなによりも選手の自主性を重んじていることに気づきます。

サンドイッチというコーチングスキル

これは僕たち指導者が学ばなければならないコーチングスキルです。小学生の選手たちを指導していると、足りないもの、間違っていること、さまざまな欠点が目についてしまいがちです。

しかし、カンテラのコーチングは違います。コーチが伝えたいことを一方的に言うのではなく、選手の立場になって選手側の言葉で伝えます。すると選手たちはミスを責められるのではないのでホッとします。次にコーチは、数多くの伝えたいことからひとつだけ選んで選手に伝えます。ひとつだけです。

ひとつだけ言われた選手は試合中にも忘れようがありません。最後にコーチは選手たちを鼓舞する言葉をかけます。自信を持ってやってみよう!と。

優しい言葉にサンドイッチされた中身を実行することが選手の役割です。

このようなコーチングメソッドで育てられた選手は、指導者の能力で育つのではなく、指導システムで育ちます。
このようなシステムを一朝一夕で構築することは出来ませんが、チーム単位で考えてみる価値はあるでしょう。

久保君がカンテラで学んだもの

久保君このような環境で育ってきました。カンテラことバルセロナユースで培った能力をFC東京というチームでも伸ばし続けて来ました。
どんな環境下でも持てる力を発揮出来る土台はカンテラの指導のおかげでしょう。

少年サッカーでは、チーム方針や指導者に合わないから移籍することが度々ありますが、どのような指導であってもそれを超えた行動を起こすことが選手として必要な能力です。

2019年6月9日から始まった久保建英選手の日本代表ストーリーを見守っていきたいものです。
そして、育成とは何か、指導とは何か?について深く考えていきたいものです。

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